「熱中症対策に使える補助金はあるのか知りたい」
「設備をそろえたいが、費用負担はなるべく抑えたい」
このような疑問や悩みをお持ちの方もいるでしょう。
結論として、熱中症対策で活用できる補助金や助成金はあります。ただし、全国一律の制度がひとつあるわけではなく、政府や自治体ごとにさまざまな支援制度が用意されています。
2025年6月1日からは、一定の暑熱環境下でおこなう作業に対して、事業者に熱中症対策が求められるようになりました。
冷房設備や空調整備には、大きな費用がかかります。そのため、うまく補助金や助成金を活用して負担を抑えながら対策を進めましょう。
本記事では、熱中症対策で使える代表的な補助金・助成金を5つ紹介しています。補助金の探し方や対象になりやすい設備、申請時の注意点も紹介しているので、参考にしてみてください。
熱中症対策の補助金はある!知っておきたい基礎知識

熱中症対策の補助金を活用するうえで、最初に押さえておきたい基礎知識を2つ紹介します。
- 補助金は全国一律ではなく個別制度で探す
- 熱中症対策義務化への対応もおこなう
制度の探し方と義務化対応の考え方をあわせて確認しておきましょう。
補助金は全国一律ではなく個別制度で探す
熱中症対策に使える補助金や助成金はありますが、全国で一律に使える制度がひとつ用意されているわけではありません。
実際には、厚生労働省の助成金や環境省の設備支援、自治体の補助金など目的や地域ごとにさまざまな制度があります。
そのため、自社の業種や所在地、導入したい設備に合わせて、利用できる制度を個別に確認していく流れです。
熱中症対策義務化への対応もおこなう
補助金を探している間も、現場の熱中症対策は並行して進めます。
2025年6月1日からは、一定の暑熱環境下でおこなう作業に対して、熱中症対策の義務化が法律で義務付けられました。
対策を怠ると、労働安全衛生法第22条にもとづく措置義務違反として、罰則の対象になる可能性があります。
義務化における具体的な熱中症対策は厚生労働省が公表した「職場における熱中症防止のためのガイドライン」に示されています。主な内容は以下のとおりです。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 体制整備 | 熱中症の自覚症状がある人や、異変が疑われる人を見つけたときに、すぐ報告できる体制を整える |
| 手順作成 | 作業離脱、身体冷却、医療機関への連絡・搬送など、重症化を防ぐための対応手順をあらかじめ決める |
| 関係者への周知 | 定めた体制や手順を、現場で働く人や関係者に事前にわかる形で周知する |
補助金の活用を検討しながら、現場では熱中症の義務化に備えた体制整備・手順作成・関係者への周知も進めておきましょう。
以下の記事では、熱中症対策の義務化で具体的に何をすべきかを解説しています。義務化になった背景や熱中症対策に有効な設備・環境の整備についても紹介しているので、参考にしてみてください。

熱中症対策の補助金を探す方法|自治体・厚生労働省・環境省の確認先

熱中症対策の補助金を探すときに確認しておきたい主な窓口を2つ紹介します。
- 自治体サイトで熱中症・暑熱対策・職場環境改善で検索する
- 厚生労働省や環境省の関連制度を確認する
候補を見落とさないためにも、自治体と国の制度を分けて確認しましょう。
自治体サイトで熱中症・暑熱対策・職場環境改善で検索する
自治体ごとの補助金の名目は、一律ではありません。
そのため、各自治体の公式サイト内にある検索窓に「熱中症 補助金」「暑熱対策 補助金」「職場環境改善 補助金」などのワードを入力して探します。
自治体の補助金は年度内の公募期間が短いケースが多いため、自治体サイトを定期的にチェックしていきましょう。
厚生労働省や環境省の関連制度を確認する
熱中症の補助金は主に厚生労働省と環境省が管轄しています。それぞれの役割上、厚生労働省は労働安全衛生、環境省は地球温暖化対策を主な目的としています。
それぞれの管轄における代表的な補助金・助成金は以下のとおりです。
各種補助金の内容や申請対象については、このあと詳しく解説するので、このまま読み進めてみてください。
熱中症対策における代表的な補助金・助成金

熱中症対策で検討しやすい代表的な補助金や助成金を4つ紹介します。
- 業務改善助成金|賃上げと設備投資を支援する
- エイジフレンドリー補助金|高齢者の労災対策を支援する
- 省CO2化や建築物の環境改善に関連する補助制度
- 自治体の補助金|設備導入を自治体が独自で支援する
制度ごとに対象や条件が異なるため、内容を整理しながら自社に合う選択肢を見つけていきましょう。
業務改善助成金|賃上げと設備投資を支援する
厚生労働省が管轄する業務改善助成金は、中小企業が一定額以上の賃上げをおこない、業務効率化や労働環境改善につながる設備を導入した場合に、設備投資費用の一部を助成する制度です。
たとえば、暑熱対策のための空調設備や休憩所の整備を設備投資として計上することで、助成対象に含められるケースがあります。
助成金でもらえる金額は、設備導入などにかかった費用に助成率をかけた金額と、制度で決められた上限額を比べて、少ない方の金額になります。
具体例は以下のとおりです。

空調設備や休憩所の整備を検討する場合は、賃上げの計画とあわせて、業務改善助成金を活用できないか確認しておきましょう。
業務改善助成金|厚生労働省
エイジフレンドリー補助金|高齢者の労災対策を支援する
エイジフレンドリー補助金は、高齢労働者の労働災害防止を目的とした、厚生労働省による補助金制度です。
60歳以上の労働者が働く中小企業を対象に、労働環境の改善や安全衛生の確保につながる設備・機器の導入費用の一部を補助します。
具体的には、熱中症対策プランとして、以下のような設備が補助対象に含まれます。
- 体温を下げる機能がある服や装備
- 作業場や休憩場所に置く移動式スポットクーラー
- アイススラリーを冷やす専用の冷凍ストッカー
- 深部体温の変化を推定できるウェアラブルデバイス
- JIS規格に適合したWBGT指数計
高齢者が多い職場では、熱中症対策と合わせてこの制度の活用を検討してみてください。
エイジフレンドリー補助金|厚生労働省
省CO2化や建築物の環境改善に関連する補助制度
空調設備の更新や建物の改修を通じて、暑さ対策と省エネをあわせて進めるための補助制度です。本制度は環境省が管轄しています。
工場や倉庫、事業所などで空調や建物環境を見直す場合に、活用できる可能性があります。
事業の概要は以下のとおりです。
| 事業内容 | 支援の内容 |
|---|---|
| ① ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業 | 新築・既存の業務用建築物のZEB化に資する設備機器等の導入 |
| ②ライフサイクルカーボン削減型の先導的な新築ZEB支援事業 | 運用時のみならず建築物のライフサイクルカーボンの削減を目指す取組を促すため、先導的にライフサイクルカ―ボンの算定をおこなうことを要件にZEB化に資する設備機器等の導入 |
| ③業務用施設における省CO2化・熱中症対策等支援事業 | 熱中症対策等にも資する、様々な業務用施設等の改修に際し、高効率設備等の導入 |
| ④フェーズフリーの省CO2独立型施設支援事業 | 災害時の活動拠点やクーリングシェルターとしても利用可能な独立型施設に対して、高機能空調等の導入 |
| ⑤サステナブル倉庫モデル促進事業 | 営業倉庫への省CO2化・省人化機器等及び再エネ設備の同時導入 |
熱中症対策を設備面から進めたいときは、こうした制度もあわせて確認しておきましょう。
令和7年度予算 及び 令和6年度補正予算 脱炭素化事業一覧|環境省
自治体の補助金|設備導入を自治体が独自で支援する
自治体が独自に設ける補助金は、国の制度では対象外となる設備や費用をカバーできる場合があります。
たとえば、工場や倉庫の高効率空調、休憩所整備、遮熱改修などは、自治体制度で候補になる場合があります。
実際に各自治体が実施している補助金の一例を以下の表にまとめました。
| 自治体・制度名 | 内容 |
|---|---|
| 佐賀市「職場の熱中症対策支援補助金」 | 市内中小企業者を対象に、熱中症対策のために購入する物品の費用の一部を補助。 |
| 栃木県「省CO2設備の更新等に係る補助金」 | 省CO2設備の更新費用を補助対象経費の3分の1以内で支援。 |
| 世田谷区「建設業人材育成支援事業補助金」 | 熱中症対策・暑さ対策に資する物品の購入を対象とし、補助率は3分の2以下、上限5万円。 |
制度名や対象設備は地域ごとに違うため、所在地の制度は早い段階で確認しておきましょう。
熱中症対策で補助金の対象になりやすい設備

熱中症対策で補助金の対象になりやすい設備を3つに分けて紹介します。
- 暑熱対策機器|空調服・冷風機・スポットクーラーなど
- 管理機器|WBGT計・温湿度計・ウェアラブルデバイスなど
- 環境改善に関する設備|休憩所整備・遮熱設備など
熱中症対策というと冷却設備に目が向きやすいですが、現場では見守り機器や環境整備も欠かせません。
対象になりやすい項目を順番に確認していきましょう。
暑熱対策機器|空調服・冷風機・スポットクーラーなど
暑熱対策機器は、現場で直接暑さを和らげるために導入しやすい設備です。
エイジフレンドリー補助金の「熱中症予防対策プラン」では、体を冷やす機器の例として、体冷却機能のある服や、スポットクーラーなどが示されています。
補助金の対象となるのは、屋外作業のほか、温湿度を調整しても室温31度またはWBGT値28度を下回らない屋内作業場です。
特に炉のある工場など設備熱の影響を受けやすい製造現場や、炎天下での暑熱対策が欠かせない建設現場などは積極的に活用を検討しましょう。
以下の記事では、製造業における熱中症対策について詳しく解説しています。現場で実践されている対策事例も紹介しているので、製造業で従業員の健康管理を強化したい方は参考にしてみてください。

管理機器|WBGT計・温湿度計・ウェアラブルデバイスなど
管理機器は、熱中症リスクを早めに把握しやすくする設備です。
熱中症対策では、暑さをやわらげる機器だけでなく、作業環境や作業者の状態を見える化する仕組みも欠かせません。
管理機器のそれぞれの特徴は以下のとおりです。
| 管理機器 | 製品の特徴 |
|---|---|
| WBGT計 | 熱中症の危険度を数値で把握する |
| 温湿度計 | 気温と湿度を確認して作業環境を見える化する |
| ウェアラブルデバイス | 作業者の体調変化や異変に気づきやすくする |
これらの管理機器を導入すれば、現場の状況を把握しやすくなり、早めの声かけや休憩判断につなげやすくなります。
なお、「エイジフレンドリー補助金」では、ウェアラブルデバイスが補助対象です。※通信機能で集中的に管理でき、深部体温を推定できるものに限る
ミツフジのスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」は、補助対象となるウェアラブルデバイスの例として挙げられます。hamon bandシリーズは、体温の変化を測定する技術が搭載されており、猛暑リスクの早期対応を支援します。
以下の記事では、深部体温について詳しく解説しています。熱中症との関係性も紹介しているので、理解を深めたい方は参考にしてみてください。

環境改善に関する設備|休憩所整備・遮熱設備など
環境改善に関する設備は、職場の暑熱環境を改善する目的として補助対象になりやすい項目です。
たとえば、休憩所へのエアコン設置やミスト設備、日差しを遮る遮熱シート・テントなどが該当します。
実際に東京都では「暑さに配慮した職場環境づくり支援事業」を実施しており、熱中症予防対策に役立つ物品などの導入を支援しています。
奨励金額は20万円で、WBGT値の活用や作業環境管理や熱中症予防対策に資すると認められる物品などが対象です。
作業中だけでなく、休憩時にしっかり体を冷やせる環境を整えることで、熱中症リスクの軽減につながります。
屋外作業が多い建設業や、設備熱の影響を受けやすい製造業では、特に優先して検討したい設備です。
熱中症対策の補助金を申請するときの流れと注意点

熱中症対策の補助金を申請するときの、一般的な流れは以下のとおりです。
| 手順 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 手順1 | 活用したい制度の公募要領を確認し、対象条件、補助率、申請期間、対象経費を把握する。 |
| 手順2 | 導入したい設備や工事内容を整理し、見積書などの必要書類をそろえて申請書類を作成する。 |
| 手順3 | 申請窓口に交付申請をおこない、審査結果と交付決定の通知を待つ。(交付決定前に発注・購入しない) |
| 手順4 | 交付決定後に設備導入や工事を実施し、完了後に実績報告書や証拠書類を提出する。 |
| 手順5 | 提出内容の確認や審査を経て、補助金・助成金が支給される。 |
申請をするときに気をつけたいのが、発注や購入の順番です。交付決定前に進めた設備投資は対象外になることがあります。
そのため、発注や購入を急ぎたくなる場面でも、先に申請要件を確認し、必要書類をそろえてから進めていきましょう。
猛暑リスク対策を強化させたいならスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめ
「猛暑リスク対策を強化させたい」
「従業員の体調変化を早めに把握したい」
このようにお考えの方には、ミツフジのスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめです。

本シリーズは、産業医科大学との共同研究で開発した特許取得済みのアルゴリズム(特許第7175473号)が搭載されており、脈波情報から着用者の深部体温の変化を推定できます。
表面体温(皮膚表面の温度)ではなく、外部環境の影響を受けにくい深部体温の変化をもとに推定するため、誤検知が起こりにくい点が特長です。
シリーズには、現場のニーズに合わせた4つのモデルが展開されています。
| hamon band S | hamon band V | hamon band N | MITSUFUJI 03 | |
|---|---|---|---|---|
| 時計表示 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
| 深部体温上昇・下降アルゴリズム搭載(猛暑リスク検知) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 歩数検出 | × | × | ◯ | ◯ |
| 着脱検知 | × | × | ◯ | ◯ |
| 画面表示(色or表示の変化)とバイブレーションでアラート | ◯※赤の警告時に「音」でお知らせ | ◯※赤の警告時に「音」でお知らせ | ◯ | ◯ |
| LTE通信機能(e-SIM内臓) | × | × | ◯ | ◯ |
| Cloudでデータ管理 | × | × | ◯ | ◯ |
| 管理画面で一元管理 | × | × | ◯ | ◯ |
| 転倒検知 | × | × | × | ◯ |
| ストレス | × | × | × | ◯ |
| コンディション | × | × | × | ◯ |
| 集中度 | × | × | × | ◯ |
| データ分析、管理レポート出力 | × | × | ◯ | ◯ |
| GPS取得 | × | × | △※SOS発信時とアラート発生時のみGPS取得可能 | ◯ |
| 勤怠管理 | × | × | × | ◯ |
| SOS発信 | × | × | ◯ | ◯ |
| 防水・防塵IP67 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
hamon band Sは、シンプルな機能で「猛暑リスクを手軽に実施したい」と考える企業向けで、hamon band Vは、その基本機能はそのままに時計表示を加えた2026年の最新モデルで、「猛暑リスク対策と時計機能の両立」を求める企業に適しています。
一方、hamon band N・MITSUFUJI 03は、通知機能に加えてe-SIMを搭載しており、クラウド連携によって従業員の状態をリアルタイムで把握しやすい点が特長です。
多くの従業員を抱える現場や、広いエリアをまとめて管理したい職場では、より導入を検討しやすいモデルといえます。
予算や現場の運用方法に合わせて、自社に合うモデルを選んでみてください。
熱中症対策の補助金に関するよくある質問

ここでは、熱中症対策の補助金について、企業からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
空調服やスポットクーラーは対象になる?
空調服やスポットクーラーは、対象になる可能性があります。
ただし、すべての制度で自動的に対象になるわけでなく、最終判断は公募要領と個別条件によります。
同じ設備でも用途や仕様、申請区分によって扱いは変わるため、商品名だけで判断せず型番と対象要件を照らし合わせて確認しましょう。
補助金がない場合は何から始めればいい?
補助金が見つからない場合でも、先に進められる対策はあります。
まずは、連絡体制や緊急時の対応手順を整理するところから始めると動きやすくなります。
補助金の有無にかかわらず、命を守るための基本対応は先に整えておきましょう。
熱中症対策の補助金を活用して職場の安全対策を進めよう

工場や倉庫、建設現場などは、高温環境での作業や空調が効きにくい場所での作業が多く、熱中症のリスクが高まりやすい職場です。
従業員の安全を守るためには、補助金の活用を検討しながら、管理者が早い段階で熱中症対策への意識を高めていく必要があります。
本記事で紹介した補助金や助成金、対象になりやすい設備、申請時の注意点を参考にしながら、現場に合った対策を進めていきましょう。
「従業員全員の猛暑リスク対策を、どのように進めれば良いのかわからない」
このように悩んでいる方には、ミツフジが提供するスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめです。
hamon bandシリーズには、深部体温の変化を推定する世界初の特許技術が搭載されており、従業員の猛暑リスクを正確に把握しやすくなります。
また、hamon band NやMITSUFUJI 03はe-SIMを搭載しており、クラウドと連携することで、従業員の体調データを一元管理できます。管理者が離れた場所からでも状況を確認できるため、広い現場でも効率的な安全管理が可能です。
無料相談も受け付けています。具体的な機能や導入事例を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。




