「深部体温とはどのようなものか知りたい」
「熱中症と深部体温の関係を詳しく知りたい」
このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
深部体温とは、脳や内臓などの体内温度のことです。外環境の影響を受けにくく、熱中症の重症度を判定する指数としても扱われています。
深部体温は、身体内部の温度であるため、一般の人は簡単には測れません。正確に測定するには、通常医療機関にて、直腸や膀胱などから測定します。
とはいえ、深部体温と熱中症は、非常に深い関係です。職場で、熱中症対策に取り組みたい方は、深部体温の理解を深めておきましょう。
本記事では、深部体温の基礎知識から熱中症との関係、測り方まで解説します。深部体温の測定に役立つスマートウォッチも紹介するので、参考にしてみてください。
深部体温とは?一般的な体温との違い

深部体温とは、血液や臓器、脳など体の内部にある器官の温度のことです。「中心温」や「芯温」とも呼ばれます。
外部環境の影響を受けにくく、内臓の働きを正常に保つため一定の温度(37.0度前後)に保たれています。
一般的な体温は皮膚体温(外殻温度)と言い、皮膚の表面温度のことです。外気に触れているため外部環境の影響を受けやすく、環境温によって30〜37度の範囲で変化します。
熱中症と深部体温の関係

深部体温は、熱中症の重症度を判定する基準として用いられています。
日本救急医学会が2024年に改訂した「熱中症診療ガイドライン2024」では、深部体温が40.0度以上で重度の意識障害(GCS8以下)を伴う状態を、最も命の危険が高い「Ⅳ度(最重症)」と定義しています。
また、国際的な診断基準であるBouchama基準においても、深部体温40度以上と中枢神経障害などを「重症(Heat stroke)」と定義しており、深部体温は世界共通の重要な指標です。
熱中症の重症度と深部体温の関係は以下のとおりです。
| 重症度 | 深部体温の目安 | 主な症状 |
|---|---|---|
| Ⅰ度(軽症) | 正常〜上昇傾向 | めまい・立ちくらみ・生あくび・大量の発汗・こむら返り |
| Ⅱ度(中等症) | 上昇 | 頭痛・吐き気・倦怠感・集中力や判断力の低下 |
| Ⅲ度(重症) | 39.9度以下 | 意識障害・けいれん・臓器障害・血液凝固異常 |
| Ⅳ度(最重症) | 40.0度以上 | 重度の意識障害(GCS≦8) |
このように、深部体温の上昇は熱中症の重症化と関係しています。重症化を防ぐためには、深部体温が上がりきる前に早めの対策を取ることが重要です。具体的な対応例は以下のとおりです。
- 涼しい場所へ移動させる
- からだを冷やす(特に、首周り、脇の下、足の付け根)
- 経口補水液などを補給する
こうした初期対応を早めにおこなうことで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
なお、2025年からは、一定条件下での作業に従事する事業者に対し、熱中症対策が法的に義務化されました。具体的な取り組みについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

深部体温の測り方

深部体温は体内にある器官の温度のため、一般的な体温計では直接は測れません。医療現場では、直腸や食道など、体内にセンサを挿入して測定しますが、家庭や職場での測定は困難です。
そのため深部体温ではないものの、近い指標として「口腔温(舌下温)」「鼓膜温」「直腸温」があります。
各測定部位の特徴は以下のとおりです。
| 測定部位 | 深部体温との関係 | 特徴・測定方法 |
|---|---|---|
| 口腔温(舌下温) | 簡易的な深部体温の指標 | ・舌下の動脈と接するようセンサを配置する ・口の開閉や顔面への輻射熱の影響を受けやすい ・測定中は口を閉じる |
| 鼓膜温 | 深部体温の指標として利用 | ・頸動脈の血液温度を反映する ・約1秒で測定可能 ・寒冷環境での測定には適していない |
| 直腸温 | 深部体温に最も近い | ・直腸に温度センサを挿入して計測 ・成人では10〜12cmの挿入が必要 ・環境変化に対する応答に時間遅れがある |
いずれも深部体温に近い指標として計測できますが、周囲の気温や測定時の状況によって測定温度への影響があります。
深部体温の変化を推定する「ミツフジのhamon bandシリーズ」のスマートウォッチとは?
ミツフジの「hamon bandシリーズ」は、脈波から深部体温の変化を推定する世界初の特許アルゴリズムを搭載したスマートウォッチです。

建設や製造業などの現場から「猛暑リスク対策が求められているので、簡単に装着できて現場で使いやすい機器がほしい」という声を受けて誕生し、さまざまな業界の現場で導入されています。
実際の導入事例を詳しく知りたい方は、「実績一覧」を参考にしてみてください。
「hamon bandシリーズ」は、外部環境の影響を受けにくい深部体温の変化を推定します。そのため、誤検知が起こりにくく、体調変化をより正確に把握しやすい点が特長です。
4つのモデルが展開されており、それぞれの特徴とスペックは以下のとおりです。
| hamon band S | hamon band V | hamon band N | MITSUFUJI 03 | |
|---|---|---|---|---|
| モデルの特徴 | 通信不要でシンプルに使えるモデル | 猛暑リスク検知と時刻確認を1台で実現した新モデル | e-SIMとクラウド連携で現場を一元管理するモデル | GPS・SOS発信など充実機能を備えた最上位モデル |
| 時計表示 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
| 深部体温上昇・下降アルゴリズム搭載(猛暑リスク検知) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 歩数検出 | × | × | ◯ | ◯ |
| 着脱検知 | × | × | ◯ | ◯ |
| 画面表示(色or表示の変化)とバイブレーションでアラート | ◯※赤の警告時に「音」でお知らせ | ◯※赤の警告時に「音」でお知らせ | ◯ | ◯ |
| LTE通信機能(e-SIM内臓) | × | × | ◯ | ◯ |
| クラウドでのデータ管理 | × | × | ◯ | ◯ |
| 管理画面で一元管理 | × | × | ◯ | ◯ |
| 転倒検知 | × | × | × | ◯ |
| ストレス | × | × | × | ◯ |
| コンディション | × | × | × | ◯ |
| 集中度 | × | × | × | ◯ |
| データ分析、管理レポート出力 | × | × | ◯ | ◯ |
| GPS取得 | × | × | △※SOS発信時とアラート発生時のみGPS取得可能 | ◯ |
| 勤怠管理 | × | × | × | ◯ |
| SOS発信 | × | × | ◯ | ◯ |
| 防水・防塵IP67 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
hamon band Sは、シンプルな機能で「猛暑リスクを手軽に実施したい」と考える企業向けで、hamon band Vは、その基本機能はそのままに時計表示を加えた2026年の最新モデルで、「猛暑リスク対策と時計機能の両立」を求める企業に適しています。
hamon band N、MITSUFUJI 03は、e-SIMとクラウド連携により従業員の体調をリアルタイムで一元管理できるため、多くの従業員を抱える現場に適しています。
世界初!深部体温の変化を推定・可視化できる特許アルゴリズムを取得
hamon bandシリーズの最大の特長は、脈波から深部体温の変化を推定・可視化できる世界初の特許アルゴリズムを搭載している点です。
このアルゴリズムは、産業医科大学・前田建設工業との共同研究により開発されました。
産業医科大学は産業医学分野の第一人者として知られており、実際に70名の方が参加した研究データをもとに開発されました。日本国内だけでなく、中国やEUでも特許として認められています。
外部環境の影響を受けないため誤検知が起こりにくい
hamon bandシリーズは、表面温度を測る温度計ではなく、脈波から深部体温の変化を推定する仕組みです。そのため、気温や直射日光など外部環境の影響を受けにくく、誤検知を抑えやすい特長があります。
これが表面温度による判定の場合には、炎天下で一時的に機器が熱を持っただけでも、猛暑リスクが高いと判断されてしまう可能性があります。
hamon bandシリーズは猛暑リスクの度合いに応じて、「光」「バイブレーション」「音」「画面表示」で着用者にわかりやすく通知します。

猛暑リスクが中程度の場合は、振動と共に黄色に光って着用者へ知らせて水分補給を促します。リスクが高い場合は、振動と音と共に赤に光って休憩を促す設計です。
しかし、色に関わらず体調に異変を感じた際は、無理せず休憩を取るように推奨されています。
e-SIMとクラウド連携で従業員の体調をリアルタイムで一元管理
hamon band N・MITSUFUJI 03には、e-SIMが内蔵されており、クラウドとの連携により管理画面上で従業員の体調を一元管理できます。
管理画面では複数の従業員の猛暑リスクを同時に把握できるため、広いエリアに分散して作業する現場や、多くの従業員を抱える職場での安全管理に適しています。万が一リスクが高まった従業員がいた場合も、管理者がいち早く気づくことが可能です。
また「データ分析・管理レポート出力」の機能を備えており、現場ごとの傾向分析や今後の安全管理に役立てられます。
上位モデルであるMITSUFUJI 03は、コンディションやストレスといった体調の変化も把握可能です。GPS取得・SOS発信・転倒検知にも対応しており、一人作業が多い現場での安全確保にも配慮されています。
深部体温や熱中症に関するよくある質問

ここでは、深部体温と熱中症について、企業からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
熱中症の疑いで深部体温を下げるにはどうしたらいい?
熱中症が疑われる場合は、すぐに涼しい場所へ移動させ、身体を冷やしてください。首周り・脇の下・足の付け根など、太い血管が体表近くにある箇所を冷やすのが効果的です。
あわせて、経口補水液などで水分を補給させましょう。自力で水が飲めない場合や、呼びかけに応じない場合は、すぐに救急車を呼んでください。
参考:熱中症が疑われる人を見かけたら応急処置|厚生労働省
熱中症対策をする企業に補助金は出るの?
厚生労働省や自治体から、熱中症対策にかかる費用を補助する制度が用意されています。
代表的なものとして、設備投資と賃金引き上げに取り組む企業を支援する「業務改善助成金」や、高年齢労働者の安全環境整備を支援する「エイジフレンドリー助成金」があります。
以下の記事では、熱中症対策の補助金について詳しく解説しています。具体的な制度や補助金対象となる設備なども紹介しているので、参考にしてみてください。

製造業や建設業の現場に適した熱中症対策は?
製造業や建設業の現場では、休憩所に冷房や扇風機を設置して涼しく保つことが基本です。
作業エリアへは、大型送風機やスポットクーラーを導入することで、局所的に温度を下げられます。
以下の記事では、製造業における熱中症対策について詳しく解説しています。熱中症対策に有効な設備や環境整備、従業員への働きかけなども紹介しているので、参考にしてみてください。

深部体温の理解を深めて万全な熱中症対策を実施しよう

深部体温は、身体の内部にある器官の温度であり、熱中症の重症度を判定する重要な指標です。
外部環境の暑さだけでは見えにくい、個人ごとの体内リスクを把握するうえで欠かせない指標といえます。
2025年からは熱中症対策が法的に義務化されており、現場での対策を先送りにはできません。
本記事で紹介した深部体温の基礎知識や測り方を参考に、現場で働く従業員が安心して働ける環境を整えましょう。
「従業員の深部体温の変化をリアルタイムで把握したい」
このようにお悩みの方には、ミツフジのスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめです。hamon bandシリーズは、脈波から深部体温の変化を推定する世界初の特許アルゴリズムを搭載しており、外部環境に左右されにくく、個々人の猛暑リスク管理が可能です。
無料相談を受け付けております。具体的な機能や導入事例を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。




