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ミツフジコラム

製造業(工場)の熱中症対策13選|義務化による暑さ対策方法を事例付きで解説

2026/05/01

製造業(工場)の熱中症対策13選|義務化による暑さ対策方法を事例付きで解説
コラム

「工場などの製造業で実施すべき熱中症対策を知りたい」
「屋外・屋内で有効な設備や対策方法を知りたい」

このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。

屋外で作業をおこなう場合の熱中症対策には、ミストシャワーの導入や日陰のある休憩所の設置などがあります。屋内での作業が中心となる場合は、空調・換気設備の導入やビニールカーテンの設置といった対策が効果的です。

2025年から、一定の条件下での作業に従事する事業者に対し、熱中症対策の義務化が法律で義務付けられました。違反した場合は罰則が科される可能性があるため、対応を後回しにはできません。

本記事では、工場などの製造業における具体的な熱中症対策を解説します。熱中症対策におすすめの設備やアイテムも紹介するので、参考にしてみてください。

目次

製造業(工場)で熱中症における暑さ対策が必要な理由

作業服を着て説明する男性

近年の日本では、夏の猛暑を背景に、熱中症による職場での死傷者数が上昇傾向にあります。

厚生労働省が公表する資料によると、2021年から2025年にかけて右肩上がりで増加しており、2021年の死傷者数が547人だったのに対し、2025年は1,681名と約3倍です。

以下の表のとおり、熱中症による製造業での死傷者数も年々増えています。

年度製造業の死傷者数
2021年85人(2)
2022年144人(2)
2023年220人(4)
2024年227人(6)
2025年337人(1)
1,013人(15)
参考:熱中症による死傷者数の業種別の状況(2021~2025 年 12 月末速報値)|厚生労働省
※( )内の数値は死亡者数であり、死傷者数の内数である

工場などの製造業で熱中症による死傷者数が増えている要因は、作業環境にあります。炎天下での作業や、炉前作業・溶接現場といった熱源の側で作業が発生するためです。

そのため、製造業では現場環境に応じた熱中症対策を進める必要があります。

製造業(工場)も対象!2025年から熱中症対策が義務化

作業服を着て立つ2人の男性

熱中症による死傷者数の増加を背景に、2025年から熱中症対策が義務化されました。

義務化の対象となるのは「WBGT28度以上または気温31度以上の作業場で、継続して1時間以上または1日4時間を超えて行われることが見込まれる作業」です。

義務化における具体的な熱中症対策は厚生労働省が公表した「職場における熱中症防止のためのガイドライン」に示されています。

対策を怠った場合、労働安全衛生法第22条にもとづき、6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。

努力義務ではなく法的義務のため、対応を先送りにはできません。

熱中症対策の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。対象企業の条件や具体的な取り組みも紹介しているので、参考にしてみてください。

【管理者編】製造業(工場)の熱中症対策5選|事例も交えて紹介

作業服を着て腕組みする男性

ここでは、現場の安全を管理する担当者が取り組むべき熱中症対策を5つ紹介します。

  • 熱中症警戒アラートを確認・共有する
  • 暑さ指数(WBGT)を活用して熱中症を予防する
  • 熱中症対策の製品を導入する
  • 熱中症に関する研修・教育を実施する
  • 熱中症の応急処置を学ぶ

管理者の危機管理意識が低ければ、熱中症対策の徹底やルールの運用が現場に浸透しません。従業員が安心安全に働けるよう、管理者は責任を持って熱中症対策を実施しましょう。

熱中症警戒アラートを確認・共有する

管理者は、熱中症警戒アラートを毎日チェックするようにしましょう。

熱中症警戒アラートとは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された場合に環境省と気象庁が発表する情報です。アラートが発表された場合、通常時以上に警戒が必要になります。

管理者は、従業員にアラートの発表状況を共有し、こまめな水分補給や休憩を促したり、作業時間を調整したりして、熱中症の発生防止に努めましょう。

暑さ指数(WBGT)を活用して熱中症を予防する

暑さ指数(WBGT)とは、熱中症を予防することを目的とした指標で「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」「気温」の3つの要素をもとに算出されます。

熱中症対策の義務化の対象条件に「WBGT値28度以上」の要素が含まれていることから、WBGT数値が28以上は熱中症への警戒レベルといえます。

以下の図は、厚生労働省の資料に掲載されている、身体作業強度に応じたWBGTの基準値一覧です。

身体作業強度の例を見てみると、区分2からが製造業で想定される作業の対象となります。区分2の基準値は28度であることからも、製造業の管理者は、WBGT数値が28度以上になった段階から警戒しましょう。

WBGT値は環境省の「熱中症予防情報サイト」で発表されています。また、専用の測定器で確認することもできるため、実際に測定器を導入して、現場ごとに数値を把握している職場もあります。

測定器を導入する企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

基準値を超えた場合には、以下の対策が求められます。

基準値を超えた場合の対策例
  • 冷房等により、当該作業場所のWBGT基準値の低減を図ること
  • 身体作業強度の低い作業に変更すること
  • WBGT基準値より低いWBGT値である作業場所での作業に変更すること

参考:職場における熱中症対策の強化について|厚生労働省

状況に応じて作業環境や業務内容を見直してみてください。

ただし、日本救急医学会が2024年改訂した「熱中症診療ガイドライン」では、暑さ対策においてWBGT値だけでは十分ではないとされています。熱中症の発症・重症化には環境だけでなく、個人の体調・体質・年齢などの個人要因も大きく影響するためです。

そこで重要視されているのが「深部体温」です。深部体温とは、身体の内部にある脳や内臓など中心部の温度です。熱中症の重症度を判断する指数としても扱われており、外部の影響を受けにくい特徴があります。

深部体温については、以下の記事で詳しく解説しています。熱中症との関係性や測り方も紹介しているので、熱中症の管理精度を高めたい方は参考にしてみてください。

熱中症対策の製品を導入する

近年では、熱中症対策の製品が数多く登場しています。管理者は、うまく製品を活用して現場の安全性向上につなげましょう。

熱中症対策の製品の例は以下のとおりです。

熱中症対策の製品例
  • 作業者の身体を冷やす空調服・冷却ベスト
  • 体温や心拍数を確認できるウェアラブルデバイス
  • 部分的に涼しさを確保できる冷風機・スポットクーラー

実際に、ウェアラブルデバイス(腕時計型端末など)を支給する職場や、インカムを導入して従業員同士がすぐ連絡を取り合えるようにしている職場もあります。

熱中症対策の製品を導入している企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

猛暑リスクを正確に把握したいなら、ミツフジが提供する「hamon bandシリーズ」のスマートウォッチがおすすめです。

「hamon bandシリーズ」は、深部体温の変化を推定する世界初の特許技術が搭載されています。外部環境の影響を受けにくいため、誤作動が起こりにくい製品です。危険レベルが近づくと、光、バイブレーション、音、ディスプレイ表示などで着用者へお知らせし、猛暑リスクの早期把握をサポートします。

熱中症に関する研修・教育を実施する

従業員に対し、熱中症に関する研修・教育を実施するのも管理者の大事な務めです。

従業員が熱中症に対する知識や理解を深めることで、発症数の軽減や、症状の悪化防止につながります。

研修・教育の具体的なテーマは以下のとおりです。

研修・教育のテーマ例
  • 報告体制の確認
  • 熱中症の症状や初期サイン
  • 熱中症の予防や水分・塩分補給の重要性
  • 休憩の取り方や体調不良時の申告ルール
  • 熱中症の疑いがある者への応急処置の方法

定期的に教育の機会を設け、現場全体で熱中症対策への意識を高めましょう。

熱中症の応急処置を学ぶ

管理者は熱中症の応急処置について必ず理解しておきましょう。

実際に従業員が熱中症で倒れた場合、正しい応急処置ができなければ、症状が悪化し、最悪の場合命に関わる可能性もあります。

熱中症における応急処置の基本は以下のとおりです。

熱中症における応急処置
  • 涼しい場所へ移動させる
  • からだを冷やす(特に、首周り、脇の下、足の付け根)
  • 経口補水液などを補給する

自力で水が飲めない場合や、呼びかけに応えず意識がない場合は、すぐに救急車を呼んでください。

【設備・環境編】製造業(工場)の熱中症対策5選|事例も交えて紹介

屋根からミストシャワーが噴射されている写真

次に「設備・環境」の面からできる熱中症対策を見ていきましょう。

多くの現場で取り入れられている熱中症対策を5つ紹介します。

  1. ミストシャワー・散水設備の導入する
  2. スポットクーラーや大型送風機を設置する
  3. 涼しい休憩所・休憩スペースを作る
  4. 空調・換気設備を万全にする
  5. 断熱シートやビニールカーテンを活用する

順番に解説します。

ミストシャワー・散水設備の導入する

屋外で作業する場合は、ミストシャワー・散水設備が熱中症対策として有効です。

ミストシャワーは、霧状の細かな水を空間に散布する設備です。水が蒸発する際の気化熱によって周囲の空気や体感温度を冷却する効果があります。実際に作業員の通り道や休憩所付近にミストシャワーを設置している会社もあります。

ミストシャワーを設置する企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

また、スプリンクラーやホースを活用して、定期的に地面や作業エリアに水を撒く方法も熱中症対策として効果的です。打ち水の作用により、気温上昇の抑制が期待できます。

スポットクーラーや大型送風機を設置する

スポットクーラーや大型送風機を設置する選択肢もあります。

それぞれの製品特徴と期待できる効果は、以下のとおりです。

スクロールできます
製品名製品の特徴効果
スポットクーラー特定の場所に冷風を集中して届ける空調機器
熱源の近くや高温になりやすい場所で働く従業員の身体的負担を軽減する
大型送風機広い範囲に風を送り、空気を循環させる機器熱気のこもり防止や体感温度の低下につながる

実際に、工場内の作業ラインや休憩スペースにスポットクーラーや大型送風機を設置している会社もあります。

送風機・スポットクーラーを設置する企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

涼しい休憩所・休憩スペースを作る

暑さの厳しい作業現場だけでなく、休憩所の環境にも配慮が必要です。

具体的な対策例は以下のとおりです。

対策例
  • 休憩所に冷房を設置する
  • 休憩所に扇風機や送風機を設置する
  • 作業エリアの近くに日陰の休憩スペースを作る
  • 休憩所に冷たい水やスポーツドリンクを用意する

休憩時間にしっかりと体力を回復させることも熱中症予防につながります。火照ってしまったからだを休ませられる環境を整えましょう。

<休憩所・休憩スペースの対策事例>

熱中症対策の休憩所を設置する企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

空調・換気設備を万全にする

屋内環境では、空調・換気設備を万全に整えるのが熱中症対策の基本的なポイントです。

空調・換気設備が整っていないと、工場内に湿気や熱気がこもってしまいます。そのような環境では、従業員の熱中症のリスクが高まりやすいです。

具体的な対策としては、窓や壁面に大型の換気扇を増設したり、最新の空調システムを導入したりする方法があります。

室温や湿度を適切に保つ環境が、安全な職場づくりにつながります。

断熱シートやビニールカーテンを活用する

断熱シートやビニールカーテンを活用する手法もあります。

窓に遮熱シートを貼って直射日光による熱の侵入を遮断したり、作業エリアをビニールカーテンで区切って冷気を閉じ込めたりすれば、室温上昇の抑制や空調効率の向上が期待できます。

比較的低コストで導入できるため、会社の規模を問わず実践しやすい対策方法です。

【従業員編】製造業(工場)の熱中症対策3選|事例も交えて紹介

作業着を着て働く従業員

従業員が主体的に取り組むべき対策としては、以下の3点が挙げられます。

  • 体調管理を徹底する
  • 水分・塩分をこまめに補給する
  • 熱中症対策のアイテムを活用する

順番に見ていきましょう。

体調管理を徹底する

体調がすぐれないと、熱中症にかかりやすくなります。

熱中症にかかりにくい身体をつくるためにも、日々の体調管理を徹底しましょう。

理想的な体調管理のポイントと理由を以下の表にまとめました。

スクロールできます
対策理由
1日3食しっかり食べる・熱中症予防に欠かせない水分・塩分・糖質が不足する
・エネルギー不足で身体に負荷がかかりやすく、熱中症を起こしやすい
睡眠時間を十分確保する寝不足だと体温調整機能が低下する
仕事前日の飲酒は控える二日酔い=脱水症状に近い状態なので、熱中症になりやすい
参考:職場における熱中症予防基本対策のススメ|厚生労働省

毎日規則正しい生活を送る習慣が、現場での熱中症予防につながります。

こまめに水分・塩分を補給する

仕事中は、こまめに水分・塩分補給を心がけてください。

熱中症を発症する原因のひとつは、たくさん汗をかくことで、体内の水分・塩分不足になるためです。

炎天下や熱がこもりやすい工場内の環境で働く製造業は、たくさん汗をかきやすい職場であるため特に注意が必要です。

現場にはいつでも給水できる環境を整えましょう。また、塩分を補うための塩タブレットや塩飴などを常備しておくこともおすすめです。

作業に没頭するとつい水分補給を忘れてしまいがちです。そのような事態を防げるよう、管理者は決まった時間に強制的に給水タイムを設けたり、定期的に声がけしたりしましょう。

<水分・塩分を摂取するための対策事例>

熱中症対策で塩分と水分を摂取させる企業の事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

熱中症対策のアイテムを活用する

近年では、熱中症対策のアイテムがたくさん販売されています。

例えば、清涼スプレーや冷感タオルなどです。また、製造業や建設業を対象とした、ファン付き作業服や水冷ベストなどの製品も登場しており、現場で着用している作業員も少なくありません。

熱中症対策のアイテムを活用する事例写真
出典:建設現場における熱中症予防対策事例|新宿労働基準監督署

作業内容や環境に合わせてアイテムを取り入れ、暑さによる負担軽減や熱中症予防につなげましょう。

製造業(工場)の熱中症対策に活用できる補助金・助成金

話し合いをする従業員

熱中症対策にかかるコスト軽減を目的として、国や自治体が補助金・助成金を用意しています。

代表的な補助金・助成金は以下のとおりです。

スクロールできます
補助金・助成金の種類特徴
業務改善助成金設備投資と賃金を引き上げする中小企業・小規模事業者を支援する制度
エイジフレンドリー助成金高年齢労働者が安全に働ける環境整備を実施する企業を支援する制度
自治体の補助金自治体ごとに、空調設備や暑さ対策用品の導入費用を補助する制度

補助金・助成金を活用すれば、設備導入の負担を抑えながら職場環境の改善を進められます。

申請時期や対象となる条件はそれぞれ異なります。制度ごとの公式サイトや自治体の最新情報をチェックして活用を検討しましょう。

熱中症対策における補助金については、以下の記事で詳しく解説しています。補助金の探し方や補助金の対象になりやすい設備も紹介しているので、参考にしてみてください。

従業員全員の体調を一元管理したいならスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめ

「従業員一人ひとりの体調を正確に判断できる製品を導入したい」

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hamon bandシリーズ

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「hamon bandシリーズ」は、4つのモデルが展開されており、それぞれのスペックは以下のとおりです。

スクロールできます
hamon band Shamon band Vhamon band NMITSUFUJI 03
時計表示×
深部体温上昇・下降アルゴリズム搭載(猛暑リスク検知)
歩数検出××
着脱検知××
画面表示(色or表示の変化)とバイブレーションでアラート◯※赤の警告時に「音」でお知らせ◯※赤の警告時に「音」でお知らせ
LTE通信機能(e-SIM内臓)××
Cloudでデータ管理××
管理画面で一元管理××
転倒検知×××
ストレス×××
コンディション×××
集中度×××
データ分析、管理レポート出力××
GPS取得××△※SOS発信時とアラート発生時のみGPS取得可能
勤怠管理×××
SOS発信××
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製造業(工場)の熱中症対策を徹底して従業員の安全を守ろう

作業着を着て並んで歩く従業員

工場などの製造業は、炎天下での作業や熱源の近くでの作業など、熱中症になりやすい環境で働く機会が多い業種です。

従業員の安全を守るためには、まずは管理者が熱中症対策への意識を高めていかなくてはなりません。

本記事で紹介した、具体的な熱中症対策を参考に、現場で働く人々が安心安全に働ける環境を整えましょう。

「従業員全員の猛暑リスク対策をどうやって進めればいいんだろう…」

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