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WBGT(暑さ指数)とは?測定方法や事業所における基準値の活用術を解説

2026/08/10

コラム
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「WBGT(暑さ指数)とは何か、意味や重要性が知りたい」
「WBGTを職場で活用する方法が知りたい」

このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。

WBGTは労働安全衛生規則改正により、事業の安全衛生管理で重視されています。
指標の重要性や測定方法、職場での活用方法を理解し、猛暑リスクに備えることが大切です。

本記事では、WBGT(暑さ指数)の概要や重要性について解説します。

測定方法やWBGT値の活用方法もまとめているので、猛暑リスク対策を検討している方は参考にしてみてください。

目次

WBGT(暑さ指数)とは

WBGT(暑さ指数)は、労働環境や運動環境、日常生活などさまざまなシーンで熱中症予防の目安として活用されています。
ここでは、WBGT(暑さ指数)とは何か、概要を解説するので参考にしてください。

熱中症予防を目的とした指標

WBGTとは、Wet Bulb Globe Temperature(湿球黒球温度)の略称で、熱中症予防を目的に1954年にアメリカで提案された指標のことです。
日本では、「暑さ指数」とも呼ばれています。

WBGTの単位は、気温と同じ「摂氏(℃)」で示します。
しかし、気温そのものを表す数値ではありません。
熱中症リスクを高める要因は、以下のとおりです。

気温気温が高いと体に熱がこもりやすくなる
湿度湿度が高いと汗が蒸発しにくいうえに、熱が冷めにくくなる
輻射熱(ふくしゃねつ)直射日光や地面からの照り返しなど、周囲から受ける熱が強いと体に熱がこもりやすくなる

WBGTは3つの要素を総合的に評価する指標で、気温だけでは判断できない熱中症リスクを把握できます。
労働環境や運動環境の指針に有効と認められ、ISOなどで国際的に規格化されています。

気温・湿度・輻射熱をもとに算出

WBGTは、以下3つの要素をもとに計測値を用いて算出します。

3つの要素
  • 気温(乾球温度)
  • 湿度(湿球温度)
  • 輻射熱(黒球温度)

算出する際に3つの要素が影響する割合は、以下のとおりです。

1(気温):7(湿度):2(輻射熱)

湿度はWBGTを算出するうえで、もっとも反映される要素です。
湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体内に熱がこもりやすくなります。

そのため、気温が低くても湿度が高ければWBGTが上昇し、熱中症リスクが高まります。

WBGT(暑さ指数)が安全衛生管理で重要視される理由

WBGT(暑さ指数)は、職場の安全衛生管理を行う際に重要視されています。
ここでは、WBGTが職場の熱中症対策に欠かせない主な理由を2つ解説するので、それぞれ確認していきましょう。

職場における熱中症死傷者数増加の深刻化

WBGTが安全衛生管理で重要視されている理由は、職場における熱中症死傷者が年々増加傾向にあるためです。
厚生労働省によると、職場における熱中症死傷者数は、2020年は959人、2025年は1,803人と報告されています。

参考:職場でおこる熱中症|厚生労働省

つまり、職場における熱中症死傷者は5年で844人増加しています。特に多い業種は建設業と製造業で、発生件数は以下のとおりです。

業種2021年2025年
建設業130人292人
製造業87人364人

参考:職場でおこる熱中症|厚生労働省

熱中症対策は労働安全上の課題になっており、WBGTを基準にした活動内容や作業時間の調整が行われています。

以下の記事では、建設業における熱中症対策の義務化について詳しく解説しています。
対応内容や暑さリスクの防止策について知りたい方は、参考にしてみてください。

関連記事:建設業における熱中症対策の義務化とは?対応内容や暑さリスクの防止策

労働安全衛生規則改正による熱中症対策の義務化

職場における熱中症死傷者数の増加に伴い、熱中症の重篤化を防止するため、2025年(令和7年)6月1日に労働安全衛生規則が改正されました。

具体的な改正内容は、以下のとおりです。

具体的な改正内容
  • 熱中症による健康障害を防止するための体制整備
  • 措置実施手順の作成
  • 熱中症対策の体制および実施手順の周知

参考:職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)|厚生労働省

熱中症対策義務に違反した場合、事業者は罰則や行政指導を受ける可能性があります。

参考:労働安全衛生法|e-Gov法令検索

事業者は労働安全衛生規則に基づく熱中症対策が必要で、措置の1つとしてWBGTの低減が挙げられます。
そのため、事業者はWBGTについて理解を深めることが重要です。

WBGTの測定方法

事業者は従業員の安全を守るためにも、WBGTの正しい測定方法を理解しておくことが重要です。
ここからは、WBGTの測定方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

WBGT測定機器を使用する

WBGTの測定は、一般的な温度計・湿度計では代用できません。
WBGT値の測定には、JIS Z8504またはJIS B7922のJIS規格に適合した黒球付きWBGT測定器を使用します。

黒球がないタイプのものもありますが、屋外では正しくWBGTが計算されない場合があるため、付いているものを選びましょう。

また、WBGT測定機器には設置型と携帯型などいくつか種類があります。
作業場所や用途に合わせて、使いやすいものを選ぶことがポイントです。

以下の記事では、WBGT測定器の種類や選び方について紹介しています。
現場に合ったWBGT測定器が知りたい方は、参考にしてみてください。

関連記事:WBGT測定器(6月執筆分)

作業場所で測定する

WBGT値を正確に測定するためには、作業者がいる場所と高さで行います。
測定のポイントは、以下のとおりです。

測定のポイント
  • 黒球を日差しに当てる
  • 地上から1.1m程度の高さで測定する
  • もっとも暑くなる時間帯に測定する
  • 値が安定してから測定値を記録する
  • 機械や炉など熱源の近くを測定する

参考:屋外日向の暑さ指数計の使い方|環境省熱中症予防情報サイト

WBGT測定器を手に持って測る際、黒球や通気口を塞ぐと正確な数値が測れないため注意しましょう。
また、測定時は壁などの近くや測定器を地面に直接置くのも避けてください。

WBGTが改善できるよう、測定結果は場所や時間を記録しておくことが大切です。

身体作業強度別のWBGT基準値

WBGTを活用するためには、身体作業強度別の基準値を理解することが重要です。
以下の表は、厚生労働省のサイトに掲載されている身体作業強度別のWBGT基準値を示したものです。

出典:職場における熱中症対策の強化について|厚生労働省

表に記載されている暑熱順化(あんねつじゅんか)とは、体が暑さに慣れることをいいます。

基準値を超える場合は、身体作業強度の低い作業や作業場所の変更など、WBGT基準値の低減を測る対策が必要です。
また、特殊な作業衣類を着用して作業する際は、衣類の組み合わせに対応したWBGT補正値を加えます。

以下の表は、厚生労働省のサイトに掲載されている衣類の組み合わせによりWBGT値に加えるべき着衣補正値を示したものです。

出典:職場における熱中症対策の強化について|厚生労働省

WBGT基準値を活用し、基準値が超えていないか確認しましょう。

以下の記事では、WBGT基準値について詳しく解説しています。
WBGT基準値の理解を深めたい方は、あわせて参考にしてみてください。

内部リンク:WBGT基準値の早見表|作業中止の目安や職場でできる熱中症対策を解説

事業所におけるWBGT基準値の活用方法

WBGT基準値を活用することで適切な措置を実施できるため、熱中症災害を未然に防げます。

ここでは、事業所におけるWBGT基準値の活用方法を3つ解説します。
WBGT基準値の活用方法について理解を深めたい方は、参考にしてください。

WBGTに応じて作業時間を調整する

WBGTを測定し、基準値と作業内容を照らし合わせながら、作業時間や休憩時間を調整します。
WBGT値が上昇すると、熱中症リスクが高まるため、こまめに休憩を取り入れることが大切です。

また、次の対策をとることも熱中症予防に効果的です。

具体的な対策
  • 作業時間を短縮する
  • 休憩時間を長く確保する
  • 早朝や夕方に作業するシフトに変更する

作業者の身体への負担を軽減し、熱中症の発生リスクを抑えるためにも、WBGTに応じた柔軟な作業計画を立てましょう。

作業環境を見直してWBGT値低減を目指す

身体作業強度の低い作業に変更しても基準値を超える場合は、作業環境の見直しを図りましょう。
作業場所や作業内容に応じた対策を取り入れることで、熱中症リスクの低減が期待できます。

WBGT値を下げる環境改善策は、以下のとおりです。

具体的な環境改善策
  • スポットクーラーやミストの導入
  • 遮熱シート・日陰休憩所の設置
  • 飲料水やおしぼりなどの備品の配置
  • 空調服・ファン付きウェアなど衣類の支給

風通しの悪い作業場所で散水を行う場合、水を撒いたあと湿度が上昇する可能性もあるため注意が必要です。

WBGTを定期的に測定しながら、現場の状況に応じて環境改善を継続することが重要です。

以下の記事では、熱中症対策におすすめのグッズを紹介しています。
外仕事や高温環境で役立つ熱中症対策グッズの導入を検討している方は、チェックしてみてください。

内部リンク:熱中症対策グッズおすすめ一覧|外仕事の暑さから身を守る方法も解説

健康診断結果に基づく対応を行う

健康診断結果を活用し、熱中症リスクが高い作業者に応じた対応を行うことも重要です。
糖尿病や高血圧などの診断がある作業者は、熱中症リスクが高くなります。

WBGT値を照らし合わせつつ、健康診断結果や医師・産業医の意見を踏まえ、作業場所の変更や作業の転換など適切な措置が必要です。
あわせて、睡眠不足や飲酒など日々の体調管理にも配慮することが重要です。

作業前後の健康状態を確認する体制の構築や、個々の健康状態に応じた対策も熱中症予防につながります。

猛暑リスク対策にはスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめ

WBGTは作業環境の暑さを把握する指標ですが、熱中症リスクは作業者の体調によっても異なります。
そのため、WBGT値だけでなく、本人のバイタルデータからリスクを可視化することが重要です。

ミツフジの猛暑リスク対策用のリストバンドならびにスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」では、着用者の脈波から深部体温上昇および下降の変化を推定・可視化できるアルゴリズムを搭載しており、猛暑リスクを色、音、バイブレーション、ディスプレイ表示で事前にお知らせします。
また、データを一元管理で見える化し、従業員の体調をリアルタイムで把握可能なモデルもありますす。

hamon bandシリーズは建設、土木、製造、物流、運送、サービス業などの現場やオフィスで導入されています。

実際に、現場監督者が作業者の健康状態をアラートに合わせて確認できるため、体調不良が発生する前に個々に対するケアが可能となったという声も見られました。

WBGTだけでは把握しきれない作業者ごとの体調変化も、バイタルデータを組み合わせることで早期に察知できます。

「hamon bandシリーズ」は、4つのモデルが展開されているため、自社の予算やニーズに応じて最適なモデルを選んでみてください。

WBGTに関するよくある質問

ここでは、WBGTについて、企業からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

WBGTの計算方法は?

WBGTの計算方法は、屋外と屋内で異なります。それぞれの計算方法は、以下のとおりです。

環境計算方法
屋外WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度
屋内WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度

測定には専用のWBGT測定器を使用し、測定場所や設置方法に注意する必要があります。

WBGT値はどのような方法で把握できますか?

WBGT値は、次の方法で把握できます。

WBGT値の確認方法

WBGT値は環境省熱中症予防情報サイトでも確認できますが、実際の現場との数値に誤差が発生する場合があります。
より正確な数値を確認したいときは、WBGT測定器を用いた測定がおすすめです。

WBGTを活用して熱中症による労働災害を防ごう

WBGTは気温・湿度・輻射熱3つの要素を取り入れた指標で、熱中症リスクを把握できます。
労働安全衛生規則改正によって熱中症予防が義務化されているため、事業所においてWBGTは重視されています。

WBGT基準値をもとに作業環境を見直し、WBGT値の低減につながる対策を講じることが大切です。

「WBGTとあわせた猛暑リスク対策が知りたい…」

このようにお悩みの方には、ミツフジが提供するスマートウォッチ「hamon bandシリーズ」がおすすめです。

hamon bandシリーズは、深部体温の変化を推定する世界初の特許技術が搭載されており、従業員の猛暑リスクを正確に把握できます。

hamon band N・MITSUFUJI 03のモデルには、e-SIMを搭載しており、クラウドとの連携により、従業員の健康状態の一元管理が可能です。

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